作品を発表する機会や方法についてはぜんぜんあてがありませんでした。
また創作学校や作家に弟子入りすることも考えませんでした。
ただ神田の古本屋までいって、あちこちの書店で50冊ちかい小説作法や入門書を買い集めて、それを二回ずつ精読した。
それでも小説の書き方はよくわからなかったが、あとは実地で、書きながら勉強するほかはないとわりきり、執筆にとりかかった。
第一作は〈巨影落つ〉という題で、ある大手総合商社の崩壊していく過程をシミュレーション的に書いた。
テーマが大きすぎたので書き上げたときには千三百枚だったが、小説的な価値は別にして、内容はわりあいうまくまとまった。
後日、出版社にいる高校時代の友人に見せたが比較的好評だった。
このテーマと題名は気に入っているので、いずれ機会をみて書き直したいと思っています。
この小説は結局一年間かかったが、書ぎだしてみてすぐ突き当たったのは執筆時間だった。