人類にもっとも近い動物、サル。
サル山などで見るサルはこっけいで愛嬌のある動物だが、
山のなかでかれらに出会うと
優雅に堂々と枝を渡り歩く姿に眼を見張らされる。
うっそうとした森はサルのふるさとであり、繁栄の舞台である。
人問をも含めたサルの仲間、
霊長類こそは哺乳類で初めて森を有効に利用することができた開拓者なのだ。
霊長類の誕生は、今から五〇〇〇万年前にさかのぼる。
森のなかで細々と暮らしていた原始的な食虫類(現在のモグラの仲間)から霊長類は生まれた。
森の樹上は哺乳類にとって魅力的な場所でありながら、
手つかずのまま残っていた。
霊長類は樹上生活に適した性質を発達させて、
豊かな森をうまく利用することに成功した。