子供時代を振り返って、とくに楽しいのが夏休み。
一昔前までの子供たちなら、
誰でも経験したのがカブトムシやクワガタの採集だろう。
蒸し暑い夜に、懐中電灯をもって雑木林へ行き、
樹液の出ているクヌギの木の下で、
胸をときめかせる出会いをしたのではないだろうか。
そして、男の子にとって気になるのは、
自分の採集したカブトやクワガタの大きさで、
とくに、その角や大アゴのりっぱな大型個体をもっていることは、
自分が夏休みのヒーローになることを意味したし、
近所の採集の上手なお兄さんなどは子供たちのあこがれの的だったものである。
さて、そのクワガタムシのいちばんの魅力である大アゴは、
実に変化に富んでいる。
たとえば、わりと身近に見られるノコギリクワガタでは、
カマのようなりっぱな大アゴから直線状の小さな大アゴまで連続的に形が変化し、
これは、からだの大きさと相関関係がある。